大沢在昌さんの「天使の牙(上下)」を読む。
ボリュームは多いが、相変わらずスピード感のある
ストーリー展開で、読むスピードも落ちない。
脳移植を受けた後の「アスカ」より、
河野明日香に魅力を感じるから、
明日香を返して!と叫びたいところなのだが…。
脳が死んだ体(神崎はつみ)に、脳だけが生き残った
河野明日香を移植するというアイデアが興味深い。
心と体のバランスをなんとか取りながら、
それでも、犯罪者との闘いをあきらめないのは、
明日香の強いメンタルがあるからこそ。
そして、もう一つの魅力は、
明日香が愛する仁王こと、古芳。
まっすぐで、タフな刑事であり、
絶対に何とかしてくれるはずと、絶大な信頼を寄せてしまう。
アスカと仁王の最強コンビの活躍を、
まだまだ見ていたい。
麻薬組織「クライン」の壊滅に全力を注ぐ河野明日香と
古芳刑事。
そんな中、クラインのボス、君国の愛人である
神崎はつみが君国の元から逃げ出し、保護を求めてきた。
はつみと明日香はうまく接触したが、そこへ敵の魔の手が…。