単純に、面白がれる…。今村昌弘さんの「屍人荘の殺人」を読む。
夏の合宿、館、雪の山荘、そして誰もいなくなった…。
そんな王道のミステリー、かと思いきや、
早々に「ゾンビ」が登場し、
頭の中が「ン(?)」になった。
鮎川哲也受賞作じゃなかったっけ?
B級ホラーもどき、SF、いや、そんな馬鹿な、と、
???だらけになる。
それにそれに、
神紅大学の「ホームズ」と称される、
明智恭介(名前が、いかにも)と、葉村譲との
コンビの活躍かと思ったのだが、
明智が早々に、姿を消すことになるとは…、
「?」プラス「!(ビックリ)」だ。
さすが、すぐに映画化された、超話題作だ。
この作品は、あくまでもトリック解明を楽しむもので、
「名探偵登場」のための物語である。
でなければ、仲間が目の前で喰われたり、
惨殺されたりするのに、探偵が「冷静に論的に推理」するなんてのは…。
結局は、天才的観察力、洞察力、推理力を持つ剣崎比留子と葉村の
コンビ誕生、ということになる。
(すでに、続編が出てるし)
つっこませていただいたが、単純に楽しめる、面白い作品だった。