唯一ノ趣味ガ読書デス

ハードボイルドや刑事モノばっかりですが、読んだ本をご紹介。

見当たりの職人刑事 VS 高度システムの結末は…。初瀬礼さんの「ホークアイ 警察庁特命捜査官水野乃亜」を読む。

 

警察庁特命捜査官 水野乃亜 ホークアイ (双葉文庫)

警察庁特命捜査官 水野乃亜 ホークアイ (双葉文庫)

 

 

 

職人技とも言える「見当たり捜査官」。

 

近頃、この捜査官をテーマに描く作品が増えた。

ヒリヒリした謎解き、アクション、スリリング感は薄いかもしれないが、

見当たりチームが、その目と記憶と経験で、

犯人を追い詰めていく臨場感は捨てがたい。

 

軸になるのは彼らと、そして、AIとの対決。

父親と恋人を通り魔やテロに殺された水野乃亜は警察庁に入庁、

高度な技術で犯罪を減らすことに意欲を燃やす。

 

また、優れた衆人環視システム「ホークアイ」を導入し、

見当たりチームの解体をもくろむ警察庁官僚の佐山は、

水野を警視庁捜査共助課に所属する見当たりチームに送りこんだ。

 

だが水野は、チームの一員として現場に立つうち、

彼らの刑事としての熱い思い、そしてその優秀な資質に触れ、

自分の役目に疑問を持つようになる。

 

そんな中、チェチェン人の女テロリストが日本に潜入、

テロを起こす計画が察知されるのだが…。

 

結末は少々あっけないような。

 

テロではない、見当たりチームとして活躍できる事件を扱ってほしかったかな。