唯一ノ趣味ガ読書デス

ハードボイルドや刑事モノばっかりですが、読んだ本をご紹介。

「完全犯罪完全指南」というファイルを手に入れた殺人者四人、完全犯罪は成功するのか…。深水黎一郎さんの「倒叙の四季 破られた完全犯罪」を読む。

 

倒叙の四季 破られた完全犯罪 (講談社文庫)

倒叙の四季 破られた完全犯罪 (講談社文庫)

  • 作者:深水 黎一郎
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2019/03/15
  • メディア: 文庫
 

 

 

「完全犯罪完全指南」という裏ファイルを手に入れ、

完全犯罪を試みようとする四人の物語。

犯人が殺人を犯す場面から始まる、倒叙モノで、

この裏ファイルが共通点となった、連作短編モノでもある。

 

だが、実際は、ちょっとしたミスから、

いずれも、警視庁捜査一課刑事、海埜に見破られるという、

考えてみれば、お粗末というか、この世に完全なものなど、

存在しないという…。

 

読み進めている中で、あ、これがミスになるんじゃないか、など、

こっちも粗探しになっていく。

 

人物のキャラよりもトリック重視だが、

読まされてしまう。

 

ただ、海埜と、甥の神泉寺瞬一郎には、

別のシリーズがあるそうだから、

そちらも読んでみようか。

 

結局は、探偵に軍配が上がるのだが、最後の、裏ファイル製作者の述懐は、

何となく、気持ち悪い。