目玉をくりぬかれた女性の遺体が連続して発見され、猟奇殺人かと思ったが…、吉村達也さんの「警視庁超常犯罪捜査斑 File#1 ミステリオ」を読む。
ザッツ・エンタテインメント!で、
ただただ、マンガっぽい感覚で、読みやすい作品だった。
エイリアンとか、ウイルスとか、謎の生命体とかに
人間が乗っ取られる物語は数々あるが、
それに対抗する「チームクワトロ」が警視庁内に設立され、
超能力者四人が招集されるという、
ぶっ飛んだ設定も、ま、それほど違和感はなかった、か。
メンバーである超能力者は、動物とコミュニケーションがとれる
動物園飼育員の柴田倫太郎、自由自在に一億通りの声が出せるモデルの
安西アンナ、サイコメトラーの易者、金子白雲斎、そして後半まで
その能力が明かされなかった高校教師の水無瀬葵の四人。
ただ、超能力者たちのキャラは濃いのだが、
一人ひとりに「人間」を感じるまでには
至っていないところが残念ではあるのだが。
それは、情報量が多すぎるからだとも、思える。
そして、総理、一之瀬の人物像があまりにもできすぎで、
ひょっとしたら、コイツも犯人? と疑ったのだが、
最後まで裏切られず、それが実に、マンガ的だった。
目玉をくりぬかれた女性の死体が連続で見つかる。
猟奇的連続殺人かと思われたのだが、
その犯人は…。