唯一ノ趣味ガ読書デス

ハードボイルドや刑事モノばっかりですが、読んだ本をご紹介。

あの奇跡的「いい人」、猫弁が帰ってきた!大山淳子さんの「猫弁と星の王子」を読む。

 

 

猫弁と星の王子

猫弁と星の王子

  • 作者:大山淳子
  • 発売日: 2020/09/15
  • メディア: Kindle版
 

  

 

「猫弁」シリーズが帰ってきた!

思いがけなかったので、ホントに嬉しい。

 

ユーモアたっぷりの文体は健在で、

あちこちでクスリ、クスリとしてしまう。

 

猫弁こと、百瀬太郎の人に対するあたたかさ、そして、

時々、切なさ、その太郎を見守る、七重や野呂、獣医のまことらの

あたたかい眼差しも、前シリーズ通り。

 

天才でありながら、常識的な面はポンコツの太郎。

その奇跡的な善人ぶりに、それだけで、涙がにじんでくる。

いい人の太郎が、依頼人を思うあまり、

傷を負わないでいてくれと、願ってしまう。

 

さて、今作も、入学金詐欺や「死なない猫」騒動、

赤ちゃんの置き去りなど、猫弁の周りでは

ドタバタとさまざまな事件が起き、そして、

太郎の奮闘で、収まる所に収まっていくのも、変わらず。

 

この安定感で、やっぱり、安心して読める。