唯一ノ趣味ガ読書デス

ハードボイルドや刑事モノばっかりですが、読んだ本をご紹介。

殺人犯が殺されていく…、「セクメト」とは、そして、謎の少女の正体とは?太田忠司さんの「セクメト」を読む。

 

セクメト (中公文庫)

セクメト (中公文庫)

  • 作者:太田忠司
  • 発売日: 2015/01/30
  • メディア: Kindle版
 

 

 

設定や物語の展開が、少しずつ、どこかで読んだような、と、

思わされる作品だったが、テンポが良くて、

結構、前のめりで読み終えた。

 

殺人事件の容疑者が、刑事の張り込み中に惨殺される。

容疑者を、目の前で殺されてしまった刑事、和賀が、

その後、事件に深く関わっていく。

 

さらに殺人は続き、その被害者がいずれも、

一人の人間から臓器移植を受けていること、

過去に誰かを殺していることが判明していく。

 

遺伝子配列、超能力、臓器移植、マッドサイエンティスト、そして古武術…、

多くの要素が絡み合い、SFっぽい警察小説に仕上がっている。

 

そして、現場に姿を現す夏月という少女の謎めいた言動。

 

和賀の視点で物語は進むのだが、主人公にしては、

印象が薄くなっているのは…。

 

個人的には、夏月の祖父が渋くて、イイ感じ。

 

続編が、他二作出ているそうだから、

回収できなかったところは、続編に持ち込しか?