老人が連続して殺される、そして、遺体には必ず、将棋の駒が…。井上ねこさんの「盤上に死を描く」を読む。
好き嫌いが、かなり分かれる作品だと感じた。
将棋ブームではあるが、誰もが気軽に入っていける世界でもないし、
ましてや、詰将棋という世界は、そういうものの存在を知っているだけで、
将棋の駒さえ動かせない身には…。
トリック、謎解き、それも、一部の読者に
アピールするもののように感じる。
手にとっては見たものの、何だか、置いてきぼりにされたような。
それでも、主人公となる女刑事、水科や、
相棒となる所轄の佐田とのやり取り、
連係プレーに魅力を感じられれば、
(ワタシは、どちらかというと、そちらの方に興味が向くのだが)
また違ったのだろうが、どうも、印象が薄い。
老人ばかりが連続して殺される、将棋の駒が残される、
脈絡のない殺人、、、、
要素は、面白いのだが…。
七十一歳の女性の殺人事件をきっかけに、
高齢の女性が、次々に殺されていく。
そして、現場には常に、将棋の駒が残されていた…。