首から上の皮膚が剥がされた惨殺死体、その意味は…。捜査に行き詰った氷膳莉花が頼るのは。久住四季さんの「異常心理犯罪捜査官・氷膳莉花 剝皮の獣」を読む。。
「異常心理犯罪捜査官・氷膳莉花」の続編。
異常犯罪モノが巷に溢れるが、それぞれがそれなりにヒットしているよう。
だが、手当たり次第に読んでいると、どれもゴチャゴチャになっていて。
さらに…、
氷膳莉花は、幼少時に両親を殺害されるという過酷な過去を持つ。
そのためか、感情を表さない、外面的には何事にも動じない、
そんなキャラから「雪女」と呼ばれている。
このシリーズも、「訳あり」女警官の物語で、
警察官として「まっとうに」育った人間の物語は、
もはや、面白みがないのか。
さらに、氷膳莉花は、過去の捜査の問題行動で、
同僚から疎まれ、蔑まれ、敵視されている。
ま、そんな四面楚歌のような環境で、
事件捜査で活躍ができるなら、もう、ホントの絵空事で…。
ただ、氷膳莉花には、気にかけてくれる刑事、仙波と、
そして、捜査に方向性を与えてくれる、
「怪物」と呼ばれる、未決死刑囚であり、
天才犯罪心理学者の阿良谷がいる。
この三人が、ま、その気はないのだろうが、
一つの「チーム」として、捜査を引っ張っていく。
そこが面白いと言えば、面白い。
次回は、どうやら、仙波の下で働きそうなのだが、
捜査一課の中で、仲間たちとどう、折り合いをつけていくのか、
それが、気になる。
奥多摩署勤務の莉花は、二人組の強盗犯の検挙に向かうが、
一人は逃走、その犯人が潜伏中の廃屋で、惨殺死体で発見された。
首から上の皮膚がはがされていたのだが、
その意味は…。
殺人犯の、これまでにない意図が明らかになっていく。
