心が温まる、ばかりではない。犬と暮らすには、それなりの覚悟が必要…。近藤史恵さんの「シャルロットのアルバイト」を読む。
元警察犬、「シャルロット」シリーズの二冊目。
ペットを巡る、日常の、軽い、軽い謎解きで、
相変わらず、読みやすい。
でも、内容は、軽いばかりではない。
ペットも、生き物であるという大前提は、
誰だってわかっているはずなのだが。
「いのちを預かる」責任は、あまりにも重い。
夫を亡くした寂しさで、亡くしたばかりの頃は、
犬を飼いたい、なんて、思った時もあったが、
寂しさを埋めるだけのために飼うことは、
やはり、無責任と、今は自粛している。
そんなこんなも伝えてくれる作品で、
寂しかったら、こんなに温かい動物たちが登場する物語を読んで、
しばし、心をなぐさめよう。