唯一ノ趣味ガ読書デス

ハードボイルドや刑事モノばっかりですが、読んだ本をご紹介。

陰陽師と『鬼』がコンビを組んだ!田中啓文さんの「オニマル 異界犯罪捜査斑 鬼と呼ばれた男」を読む。

 

オニマル 異界犯罪捜査班 鬼と呼ばれた男 (角川ホラー文庫)

オニマル 異界犯罪捜査班 鬼と呼ばれた男 (角川ホラー文庫)

 

 

 

物の怪である「鬼」と、そして陰陽師がコンビを組んで、

怪事件の数々を解き明かしていく。

 

楽しい、舞台設定だ。

 

猟奇殺人、異界、物の怪、

要素が幾つも混ぜ合わさって、

収拾つかなくなるのかと思いきや、

連作短編モノとして、すんなり読めた。

 

難しい理屈はいらない、ただ、楽しめる、

エンタメ作品はこうでなきゃ、という感じ。

 

眼球入れ替え死体、死体から臓器をごっそり抜き取る男、

瞬時にミイラになった死体…、

ロサンゼルス市警から戻り、忌戸部署に研修でやってきた

ベニー芳垣(実は陰陽師)と、昼行燈を装う「鬼」刑事、

鬼丸が出くわす奇怪な謎。

 

決して、味方になることはない二人が、

協力し合い、そして、共感しあう日が来そうな予感はするのだが…。