陰陽師と『鬼』がコンビを組んだ!田中啓文さんの「オニマル 異界犯罪捜査斑 鬼と呼ばれた男」を読む。
オニマル 異界犯罪捜査班 鬼と呼ばれた男 (角川ホラー文庫)
- 作者: 田中啓文
- 出版社/メーカー: KADOKAWA
- 発売日: 2013/12/09
- メディア: Kindle版
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物の怪である「鬼」と、そして陰陽師がコンビを組んで、
怪事件の数々を解き明かしていく。
楽しい、舞台設定だ。
猟奇殺人、異界、物の怪、
要素が幾つも混ぜ合わさって、
収拾つかなくなるのかと思いきや、
連作短編モノとして、すんなり読めた。
難しい理屈はいらない、ただ、楽しめる、
エンタメ作品はこうでなきゃ、という感じ。
眼球入れ替え死体、死体から臓器をごっそり抜き取る男、
瞬時にミイラになった死体…、
ロサンゼルス市警から戻り、忌戸部署に研修でやってきた
ベニー芳垣(実は陰陽師)と、昼行燈を装う「鬼」刑事、
鬼丸が出くわす奇怪な謎。
決して、味方になることはない二人が、
協力し合い、そして、共感しあう日が来そうな予感はするのだが…。