唯一ノ趣味ガ読書デス

ハードボイルドや刑事モノばっかりですが、読んだ本をご紹介。

2018-06-01から1ヶ月間の記事一覧

東直己さんの「消えた少年」を読む。

ススキノの<探偵>シリーズの魅力は、もう語るところがないほど 語りつくされている。 <探偵>と言ってはいるが、私立探偵でもなんでもない。 うさんくさいモメごとやトラブルを、依頼があれば片付ける 便利屋のようなものだ(その中には麻の葉っぱを売る…

内藤了さんの「犬神の杜 よろず建物因縁帳」を読む。

人の妬み、そねみ、羨みが瘴気となって憑く。今回、曳く「モノ」は建物ではなく…。 今回の舞台は、嘉見帰来(カミキライ)の山を通す風切トンネルの工事現場。 その現場を仕切る建設会社、橘高組で働く女性二人が 相次いで不審死をとげる。 その遺体には無数…

呉勝浩さんの「道徳の時間」を読む。

「道徳の時間を始めます。殺したのはだれ?」 かつて、世間から注目されたビデオジャーナリストの伏見。 彼が住む鴨川市で、悪質なイタズラが連続で起きる。 それぞれの傍らには、「生物の時間を始めます」、「体育の時間を始めます」という 謎のメッセージ…

内藤了さんの「憑き御寮 よろず建物因縁帳」を読む。

あの世とこの世の間(マ)で命を張る、仙龍、春菜、コーイチ、和尚、教授。再び登場! 今回の悪しき因縁は、おぞましき女の執念。 また、春奈の天敵、長坂が余計なことをしてくれるのだが、 近頃は、春菜も決して負けてはいない。 長坂がやり込められる場面…

榎本憲男さんの「巡査長 真行寺弘道」を読む。

ロック好きな五十三歳のヒラ刑事。 本庁捜査一課に、また一人、変わり者が登場! また一人、変わり者の刑事が登場した。 「巡査長」真行寺弘道。五十三歳。 本庁捜査一課の刑事だ。 警察の階級には「巡査長」はない。 だが、こう呼ばれるのは。 単独捜査を好…

小路幸也さんの「ヘイ・ジュード 東京バンドワゴン」を読む。

「LOVEだねぇ」。「東京バンドワゴン」シリーズ、待望の最新刊。下町の大家族から愛のおすそわけ。 十周年のときが十一作目。というから、大体一年に一作という恒例行事の ような、来年を楽しみに待つような、気持ち。 そして、今作が第十三弾。 もともと大…

大倉崇裕さんの「福家警部補の考察」を読む。

臨場時のドタバタは相変わらず。 鋭い洞察力、そして人間観察力も相変わらず。 第一作の「福家警部補の挨拶」から読んでいる人には、 もうおなじみだ。 ああ、いつも通りと、こうしたルーチンのような進み方は、 安心感があって、落ち着く。 それだからこそ…