唯一ノ趣味ガ読書デス

ハードボイルドや刑事モノばっかりですが、読んだ本をご紹介。

2020-11-01から1ヶ月間の記事一覧

捜一の刑事が、「苦情処理係」に異動させられた?!だが、そこには事件の芽が…。鳴神響一さんの「刑事特捜隊「お客さま」相談係 伊達政鷹」を読む。

刑事特捜隊「お客さま」相談係 伊達政鷹 (小学館文庫) 作者:鳴神響一 発売日: 2020/11/06 メディア: Kindle版 捜査一課から左遷させられた先が、「苦情処理係」だとは。 斬新な設定で、期待感を持って読んだ。 ライトで読みやすいのは確か。 掃き溜めと言わ…

「職業ではない、生き方」…、探偵・佐久間公は、痛めつけられても、嗅ぎまわることをやめない。大沢在昌さんの「心では重すぎる」を再び。

心では重すぎる 上 (文春文庫) 作者:在昌, 大沢 発売日: 2020/07/08 メディア: 文庫 心では重すぎる 下 (文春文庫) 作者:在昌, 大沢 発売日: 2020/07/08 メディア: 文庫 佐久間公シリーズは、ハードボイルドの王道のようなものである。 法律事務所で調査員と…

プロファイラー、羽吹の、壮絶な過去が徐々に明かされてゆく…。アイダサキさんの「サイメシスの迷宮 忘却の咎」を読む。

サイメシスの迷宮 忘却の咎 (講談社タイガ) 作者:アイダサキ 発売日: 2019/04/18 メディア: Kindle版 子どもの頃、何者かにさらわれ、そのまま一年間、 行方知れずになり、その後、突然、無事に戻ってくるのだが、 その間の記憶がすっぽり抜け落ちている。 …

「あなたを鬼にさせない」、春菜、そして隠温羅流の面々が、怨みに凝り固まった女の霊に対峙する…。内藤了さんの「畏修羅 よろず建物因縁帳」を読む。

畏修羅 よろず建物因縁帳 (講談社タイガ) 作者:内藤了 発売日: 2020/11/13 メディア: Kindle版 このシリーズ、ホント裏切られない。 いやぁ、面白かった。 怨霊との戦いは、いつにもまして、生々しく、 凄まじい迫力。 今回、曳くのは大きな建造物ではなく、…

監察が舞台、一見噛み合わなさそうなコンビが、じわじわと面白い…。加藤実秋さんの「警視庁レッドリスト」を読む。

警視庁レッドリスト (小学館文庫) 作者:実秋, 加藤 発売日: 2020/11/06 メディア: 文庫 警察内部のあーでもない、こーでもないが主軸となる物語は、 シンドイかなと思ったが、面白かった。 刑事のコンビものは数多あるが、「警察の警察」と言われる監察が舞…

老人が連続して殺される、そして、遺体には必ず、将棋の駒が…。井上ねこさんの「盤上に死を描く」を読む。

盤上に死を描く (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ) 作者:井上 ねこ 発売日: 2019/02/06 メディア: 文庫 好き嫌いが、かなり分かれる作品だと感じた。 将棋ブームではあるが、誰もが気軽に入っていける世界でもないし、 ましてや、詰将棋という世界は、…

霊、憑依を、脳科学の力でねじ伏せる…、中井拓志さんの「ゴースタイズ・ゲート「イナイイナイの左腕」事件」を読む。

わけの分からない物語…。 だが、訳が分からない感覚をねじ伏せながら、 それでも、読まされてしまった。 大脳辺縁系、海馬、側頭連合野、前頭前野、脳梁障害、 半側無視、エイリアンハンド…、 脳にまつわる部位や事象が、次から次へと繰り出される。 長く続…

青春ミステリー、じゃなくて、やっぱり刑事モノ、だと思いたい。ヒキタクニオさんの「こどもの城殺人事件」を読む。

こどもの城殺人事件 (角川文庫) 作者:ヒキタ クニオ 発売日: 2016/10/25 メディア: 文庫 作品の紹介文に「青春ミステリー」とあった。 普通に、「青春ミステリー」と言ってしまうと、 明るく、切なく、だけど、爽やかな余韻があって…、 みたいなイメージがあ…

ぶきっちょな性格の智美が選んだのは、飼い主と暮らせなくなった老犬の最後を看取る仕事だった…、近藤史恵さんの「さいごの毛布」を読む。

さいごの毛布 (角川文庫) 作者:近藤 史恵 発売日: 2016/10/25 メディア: Kindle版 人と、ぶきっちょな付き合い方しかできない主人公、智美の 再生の物語である。 と同時に、事情があって「犬生」の最後を、 飼い主と共に過ごすことができなくなった 老犬たち…