唯一ノ趣味ガ読書デス

ハードボイルドや刑事モノばっかりですが、読んだ本をご紹介。

2018-09-01から1ヶ月間の記事一覧

森水麿さんの「葬偽屋に涙はいらない」を読む。

「葬偽屋は弔わない」の続編。 自分の死後の周囲の反応が見たい。 そんな望みをかなえるため、 偽の葬儀をアレンジする「葬儀屋」、 殺生歩武(せっしょうあゆむ)、黒村、 そして、歩武に拾われたセレナ。 個性的な面々が、今回も、 さまざまな「死」を演出…

中山七里さんの「ヒポクラテスの憂鬱」を読む。

「ヒポクラテスの誓い」の続編。 偏屈で扱いづらい、だが誰もが認める 天才法医学者の光崎藤次郎、 解剖大好きの変人、キャシー、 熱くてまっすぐな刑事、古手川、そして、 新米助教の栂野真琴。 このいつものメンバーが、死体が絡む 6つの難題に挑む。 死者…

あさのあつこさんの「花を呑む」を読む。

抜き身の剣呑さを懐に飲むふたりの男。 一人は、北定町廻り同心、木暮信次郎。 そして、もう一人は、かつて、人を斬る暗殺者であった 遠野屋清之介。 あまりに違い、あまりに似た、この二人の因縁は、 いつまで続くのだろうか。 二人が対峙する場面は、いつ…

宮部みゆきさんの「三鬼 三島屋変調百物語四之続」を読む。

宮部みゆきさんの時代小説で活躍する女の子たちが好きだ。 おきゃんで、気が強く、ちょっとやそっとではへこたれない。 だが、心優しい彼女たち。 中でも、「ガンバレ」と応援に力が入ってしまうのが 「霊験お初捕物控」シリーズのお初。 賢くて、かわいくて…

中山七里さんの「ネメシスの使者」を読む。

クセ者、渡瀬警部、そして岬検事が登場する。 これまで、さまざまな社会問題をテーマに扱ってきた 作家さんの作品で、今回は死刑制度。 死刑を逃れた凶悪犯の家族が惨殺される。 殺害方法は、その凶悪犯がかつて起こした事件を 踏襲したものだった。 現場に…

大山淳子さんの「原之内菊子の憂鬱なインタビュー」を読む。

なで肩で、お尻のどっしりしたオバサン体型。 おたふく顔の原之内菊子。 だが、彼女には、特別な才能があった。 彼女の顔を見るやいなや、人は自分のことを しゃべりたくて、しゃべりたくて仕方なくなるのだ。 悩み、グチ、何もかも…。 そのために彼女はトラ…

日明恩さんの「ギフト」を読む。

レンタルビデオ店の店員、須賀原は、 ある棚の前に立ち一点を見つめる少年に目を留める。 彼は毎日のように来ては、棚に置かれたDVD、 映画「シックスセンス」を見つめ、そして、 静かに涙を流していた。 須賀原はある日、街でその少年をみかける。 彼は、横…

高橋由太さんの「都会のエデン 天才刑事姉崎サリオ」を読む。

異形の警察官、姉崎サリオ。 「四十過ぎで、身長百八十センチ、体重百四十キロは あると思われる相撲取りのような身体つき」の男。 そして、黒髪をおだんごにし、黒いワンピースを 身に付け、オネエ言葉を使う。と、くれば、 誰もが、あの超有名芸能人を思い…

東直己さんの「半端者」を読む。

呑んだくれの「ごく潰し」。 ススキノを、はしご酒しながら、スイスイと泳いでいく。 ススキノの便利屋探偵<俺>の若き日の物語だ。 北大生の<俺>だが、その後の<俺>は、 この頃と殆ど変わらない。 高田や、周囲の飲み屋との付き合い方にも 変化はない…