唯一ノ趣味ガ読書デス

ハードボイルドや刑事モノばっかりですが、読んだ本をご紹介。

2019-01-01から1ヶ月間の記事一覧

内藤了さんの「魍魎桜 よろず建物因縁帳」を読む。

魍魎桜 よろず建物因縁帳 (講談社タイガ) 作者: 内藤了 出版社/メーカー: 講談社 発売日: 2019/01/22 メディア: Kindle版 この商品を含むブログを見る このシリーズが始まった時の春菜は、 ただただ、鼻っ柱の強い、独りよがりの女という感じだったが、 まっ…

小島正樹さんの「扼殺のロンド」を読む。

密室モノである。 そういえば、最近、減った感のある 密室モノ。トリックが出尽くしたのか。 密室モノ=名探偵登場というイメージがベタ~っと貼りついて しまっている。 「名探偵、皆を集めて『さて』と言い」と皮肉られる(?) ように、その勿体ぶった感…

曽根圭介さんの「本ボシ」を読む。

静岡県警富士署の新米刑事、一杉研志が物語を引っ張っていくのだが、 キャラがあいまいで、特長がみえてこない。 いい奴なのか、ヘタレなのか、 なんだか、ぼんやりしていて気持ちが寄り添っていかない。 登場してくる他の幾人もの刑事、アパートの大家、 人…

浅暮三文さんの「百匹の踊る猫 刑事課・亜坂誠 事件ファイル001」を読む。

亜坂誠はK署の若手刑事。 離婚後、四歳の娘を引き取りながら、 仕事を続けている。 不規則な勤務で娘との時間を持てないことに悩み、 仕事に身が入らない。 そうした雰囲気が仲間にも伝わるのか、 いい加減な仕事をすると思われ、 亜坂とは誰も組みたがらな…

深町秋生さんの「PO(プロテクションオフィサー) 警視庁組対三課・片桐美波」を読む。

タイトルに主役の名前が入っているのだから、 もうちょっと、主役らしく、全編彼女の活躍が見たかったなぁ、 というのが偽らざる思い。 とはいえ、要人警護ではない、民間人警護という設定や 溝ができた昔の親友との関係性など面白さは十分。 でも、もう一度…

霧崎遼樹さんの「裁かれざる殺人 警視庁死番係」を読む。

所轄署の刑事、辰野は捜査一課へ抜擢された。 だが、配属されたのは、優秀だが、一筋縄ではいかない クセ者ばかりが集まる強行班第四係、 通称「死番」係だった。 辰野を中心に物語は進んでいくのだが、 次から次へと魅力的な刑事が登場する。 例えば、班長…

田村和大さんの「筋読み」を読む。

天才的な筋読みから「ヨミヅナ」という称号をもらっている 警視庁捜査一課刑事、飯綱。 残念なのは、その天才ぶりになかなか出会えない、 そんなイライラ感があったような。 主役としてのキャラも少々あいまいで、 もっと際立っていてほしかった。 結末にな…

若竹七海さんの「製造迷夢」を読む。

残留思念を読む、リーディングという超能力の持ち主、 井伏美潮と、渋谷猿楽署の刑事、一条風太のコンビが活躍する 五編の連作モノ。 「活躍する」と言っても、この作家さんの 作品『らしく』、結末を迎える時には、 後味に少々苦みが残る。 この苦み、読め…