唯一ノ趣味ガ読書デス

ハードボイルドや刑事モノばっかりですが、読んだ本をご紹介。

2018-05-01から1ヶ月間の記事一覧

アイダサキさんの「サイメシスの迷宮 逃亡の代償」を読む。

メインキャラである羽吹允は、特異な人物である。 卓越した観察力&推理力を持つ優秀なプロファイラーなのだが、 壮絶な過去を持つせいなのか、協調性ゼロで偏屈、あきれるほど 場の空気を読まない、 とにかく取り扱い困難な人間なのだ。 子どもの頃、何者か…

若竹七海さんの「御子柴くんと遠距離バディ」を読む。

長野、東京、さらに他の地方都市で発生した事件が複雑に絡んで、 最後には…。 警視庁捜査共助課から長野に戻った御子柴くん、 でも、根っこは相変わらず刑事です。 犯人が名乗り出たり、あるいは犯人を突き止めたりで、 刑事として「持って」いそうなのに、…

柴田よしきさんの「観覧車」を読む。

結婚して一年、夫が姿を消した。その帰りを信じて、 探偵だった夫の後を継いだ下澤唯。夫を待つ唯が遭遇する、 さまざまな男女の切ない恋愛模様。 愛しい人が突然、目の前からいなくなっとしたら…。 ただただ、待ち続けるだろうか。それとも、 いい加減のと…

深町秋生さんの「探偵は女手ひとつ」を読む。

サクランボの収穫など、仕事は便利屋めいているが、彼女はシングルマザーの女探偵。「えらい天気だなっす」。会話は山形弁で、ハードボイルドの雰囲気をゆる~くしてくれる。これまでにない新しいヒロインの誕生! 「探偵は女手ひとつ」というタイトルも、な…

柴田よしきさんの「フォー・ユア・プレジャー」を読む。

園の存続のため新宿を走り回るハナちゃん園長。 今回の裏のお仕事はクスリの売人探し。 一方で、恋人の理沙が行方不明となり、相変わらず大忙し。 今夜も眠れない園長先生だ。 一夜をともにした男を探してほしいという依頼。 だが、調べてみると、どうやらそ…

長崎尚志さんの「邪馬台国と黄泉の森」を読む。

個性丸出しのマンガ編集者、醍醐真司が卓越した知識を披露しながら謎の解明に奔走する。特異なマンガの世界と現実世界の橋渡しとなる「名探偵」の才能は興味深い。 博覧強記のマンガ編集者、醍醐真司を主人公とした 四作の連作短編もの。 一話完結ものなのだ…

内藤了さんの「首洗い滝 よろず建物因縁帳」を読む。

愛という名の執着が怨念に変わるとき、春奈、仙龍、コーイチ、雷助和尚、小林教授たちの出番だ。今こそ、悪しき因縁を断ち切れ。 個性豊かなこのチームを、二作目にして大好きになってしまった。 今回は、近づくと死ぬといわれる滝のお話。 雨木村には、地図…

長崎尚志さんの「パイルドライバー」を読む。

猟犬は死ぬまで猟犬だ。二メートル近い巨躯。鋭い眼光。「パイルドライバー」と異名をとる神奈川県警捜査一課OBの久井が、刑事という仕事に迷いを持つ巡査部長とコンビを組み、一家三人惨殺事件の謎に迫る。 二メートル近い身長、細く引き締まった身体。 頭…

沼田まほかるさんの「九月が永遠に続けば」を読む。

平穏な暮らしなどどこにもない。 一見、平穏に見える毎日にも落とし穴が潜んでおり、 その穴は黒く、暗く、永遠の底なし沼。何が真実か、 まやかしか。 それぞれが抱える事情も立ち位置が変われば、別の顔が見えてくる。 不穏で不可思議、陰惨な事柄が続き、…

内藤了さんの「鬼の蔵 よろず建物因縁帳」を読む。

その土蔵の土戸には、夥しい血で「鬼」という文字が大書されていた。怨霊の封印が解け、恐ろしくも切ない物語が明らかに…。広告代理店に勤める春菜と謎の曳き師、仙龍コンビが旧家蒼具家にまつわる因縁を断ち切る。 ワタシは怖がりである。 ホラー小説は、ど…

小路幸也さんの「花咲小路一丁目の刑事」を読む。

新米刑事の赤坂淳は、昔住んでいた花咲小路商店街に戻り、祖父母と同居することに。非番のたびに、ばあちゃんを介して事件とは言えないご近所のもめごと解決を頼まれる。心優しき人々が住む町のご近所ミステリー。 家でご飯を食べなくなった飼い猫の話、 死…