唯一ノ趣味ガ読書デス

ハードボイルドや刑事モノばっかりですが、読んだ本をご紹介。

香納諒一

「のっぽのバンビ」が、犯人の巧緻な計画を崩す。女刑事、花房京子の犯人の追い詰め方は。香納諒一さんの「逆転のアリバイ 刑事花房京子」を読む。

逆転のアリバイ 刑事花房京子 作者:香納 諒一 光文社 Amazon 「花房京子」シリーズの二作目。 このシリーズは、初めから犯人がわかっている 倒叙形式が採られている。 この形式は、古くは「刑事コロンボ」、そして、 国内ミステリーでは「福家警部補」など、…

ワーゲンバスでさすらう探偵、今度はどの街で事件に遭遇する?香納諒一さんの「さすらいのキャンパー探偵 降らなきゃ晴れ」を読む。

さすらいのキャンパー探偵 降らなきゃ晴れ (双葉文庫) 作者:香納諒一 発売日: 2019/09/26 メディア: Kindle版 でしゃばる風でもなく、淡々と事件に向き合う。 このシリーズの辰巳翔一が好きである。 「さすらいのキャンパー探偵」シリーズ。 ワーゲンバスで…

カメラマン兼探偵の辰巳が、愛車のワーゲンバスで日本をさすらう…。寄り道した街で事件に遭遇し…。香納諒一さんの「見知らぬ町で さすらいのキャンパー探偵」を読む。

さすらいのキャンパー探偵 見知らぬ町で (双葉文庫) 作者:香納諒一 発売日: 2019/11/28 メディア: Kindle版 「さすらいのキャンパー探偵」シリーズの 三冊目だそうだ。 ジャンルとしては、どうだろう、探偵モノで、 ハードボイルドに入るのだろうか。 だが、…

自分は、何者なのか…。香納諒一さんの「記念日 anniversary」を読む。

記念日―anniversary (光文社文庫) 作者: 香納諒一 出版社/メーカー: 光文社 発売日: 2011/08/10 メディア: 文庫 クリック: 2回 この商品を含むブログ (1件) を見る 公安、チャイニーズマフィア、CIA、 三つ巴の戦いの中に放り込まれた、記憶を失くした男が主…

香納諒一さんの「新宿花園裏交番 坂下巡査」を読む。

新宿花園裏交番 坂下巡査 作者: 香納諒一 出版社/メーカー: 祥伝社 発売日: 2019/03/12 メディア: 単行本 この商品を含むブログを見る 新宿花園神社の裏にある交番、通称「花園裏交番」に勤務する 坂下巡査、二十七歳の四季が描かれる。 場所が場所だけに、…

香納諒一さんの「熱愛」を読む。

熱愛 (PHP文芸文庫) 作者: 香納諒一 出版社/メーカー: PHP研究所 発売日: 2014/09/10 メディア: 文庫 この商品を含むブログ (1件) を見る 過去の傷に縛られて、人生を投げ出したヤメ刑事が 事件に関わる設定は、どちらかというと、 ハードボイルドの定番のよ…

香納諒一さんの「刑事群像」を読む。

大河内、渡辺、石嶺といった刑事たちの活躍が 楽しみな捜査一課強行班七係「小林班」シリーズも三作目。 今回は、同じ捜一の中本班との合同捜査となる。 小林班のデカ長、大河内と中本班のデカ長、庄野との 連係プレーは読みごたえがある。 ただ、圧倒的迫力…

香納諒一さんの「蒼ざめた眠り」を読む。

ハードボイルドだからといって、 いつもいつも、スリルやサスペンスがなきゃダメというわけではない。 ストーリーは静かに展開していっても、 登場人物の生き様が切なかったり、 心に深くしみ込んでいったりと、 そんなハードボイルドもアリだろう。 どうも…

香納諒一さんの「幸」を読む。

所轄、海坂署に誕生した、少々風変わりなコンビ。 中年刑事、寺沢の新しい相棒となったのは、 本店捜一から異動してきた一ノ瀬明子。 彼女は、シングルマザーにならんとする 妊娠八か月の妊婦だった。 これまでにない刑事コンビの誕生に、 期待感が膨らむ。 …

香納諒一さんの「第四の闇」を読む。

男くさいハードボイルドとは、少々、雰囲気が異なる。 始まりから、主人公に心がそっていかない。 インターネット心中で妻を亡くした男が 酒におぼれたあげく、アル中になる。 それはそれで、うなずけるのだが、 結末まで、アルコールの中から、闇の中から …

香納諒一さんの「無縁旅人」を読む。

『刑事さん、孤独って何だかわかりますか。それは、ひとりっきりで話す相手がいないことじゃありません。自分が、誰か自分以外の人のために、何かして上げられる存在ではないと思い知ること』 人がたくさん集まる都会。 周りを多くの人が行きかい、喧騒にあ…

香納諒一さんの「贄の夜会」を読む。

実に重厚な作品だ。 登場する刑事たちは、根っからの刑事で、 職人だ。 ひとりひとりが捜査技術にたけ、その腕にプライドを持ち、 手の内を容易には明かさない。 そのプライドと、そして粘りの先に犯人の後ろ姿が見えてくる。 「犯罪被害者家族の集い」に参…