唯一ノ趣味ガ読書デス

ハードボイルドや刑事モノばっかりですが、読んだ本をご紹介。

2022-01-01から1ヶ月間の記事一覧

何と、「博物館」から一歩外へ。館長の緋色冴子、関係者からの聞き取りがうまくできるのか?大山誠一郎さんの「記憶の中の誘拐 赤い博物館」を読む。

記憶の中の誘拐 赤い博物館 (文春文庫) 作者:大山 誠一郎 文藝春秋 Amazon 「赤い博物館」シリーズの二作目。 未解決事件の捜査資料を読んだだけで、 真相を解明してしまう緋色冴子。 二作目の今回、少々、違うのは、 完全なる安楽椅子探偵で、 「博物館」か…

念願の捜査一課、仙波班へ。だが、孤立した捜査は相変わらず。氷膳の心の雪解けは、いつ?久住四季さんの「異常心理犯罪捜査官・氷膳莉花 嗜虐の拷問官」を読む。

異常心理犯罪捜査官・氷膳莉花 嗜虐の拷問官 (メディアワークス文庫) 作者:久住 四季 KADOKAWA Amazon ついに捜査一課へ。 念願の仙波班に配属になった氷膳莉花。 相変わらず、人間関係を構築するのが苦手そう。 ま、自ら、心の壁を築き、どうしても人と距離…

昆虫の知識が半端ない、村のお巡りさんが大活躍。大自然の中でうごめく人の欲望の行きつく先は…。平野肇さんの「昆虫巡査 蜉蝣渓谷殺人事件」を読む。

虫の生態から事件の謎に迫る物語は、 真っ先に、川瀬七緒さんの「法医昆虫学捜査官」シリーズを思い浮かべる。 こちらは、九州の大分にある村の、 虫に詳しい駐在さん、向坊巡査が活躍するお話。 ある事件をきっかけに、向坊巡査と知り合う、 ライター、矢張…

なりすまし刑事、蓮見と、元マル暴刑事、架川。コンビの関係も徐々に本物に…。蓮見の事件の真相解明は、まだ遠い?加藤実秋さんの「警視庁アウトサイダー2」を読む。

警視庁アウトサイダー2 (角川文庫) 作者:加藤 実秋 KADOKAWA Amazon 「警視庁アウトサイダー」の続編。 なりすまし刑事と元マル暴刑事のコンビだが、 ギクシャクしていた二人の関係も、徐々にだが、変化してきたような。 だが、父親の事件を探ろうとする蓮…

葉崎に、一人の「悪意」がじわじわと広がり…。いつものように、苦味をともなった極上のミステリー。若竹七海さんの「パラダイス・ガーデンの喪失 葉崎シリーズ」を読む。

パラダイス・ガーデンの喪失 葉崎市シリーズ 作者:若竹 七海 光文社 Amazon 近頃、年のせいか、登場人物が次々と現れて、 くるくる場面転換していくストーリーが苦手になってきている。 それぞれがそれぞれの事情を抱え、人物が増えるごとに、 その事情も増…

家族が囲む食卓に、「私」は居るけど居ない。家族であっても、伝わらない。この世界に「私」は独りぼっちだ…。丸山正樹さんの「わたしのいないテーブルで デフ・ヴォイス」を読む。

わたしのいないテーブルで: デフ・ヴォイス 作者:丸山 正樹 東京創元社 Amazon コロナ禍で、社会は大きく変わってしまった。 世界全体が影響を受けたため、その一つひとつ、 一人ひとりに、どんな変化があったのか、知りようもない。 障害者の生活も、大きな…