唯一ノ趣味ガ読書デス

ハードボイルドや刑事モノばっかりですが、読んだ本をご紹介。

2017-10-01から1ヶ月間の記事一覧

アイダサキさんの「サイメシスの迷宮 完璧な死体」を読む。

「偏屈で協調性がない。人の話を聞かない。上司の言うこともきかない。 自分の仕事以外は眼中にない。呆れるほど空気を読めない…」 もし、こんな人物が相棒だったり、上司だったり、部下だったり、 あるいは、自分の周りをウロウロしていたら…。 ただ、こう…

近藤史恵さんの「狼の寓話 南方署強行犯係」を読む。

変わり者だが切れ者の刑事と、新米刑事のコンビものはかなり多い。 このシリーズもその一つ。 少々扱いづらい女刑事、黒岩とコンビを組まされたのが、 南方署刑事課に配属されたばかりの會川圭司。 初出勤の日に臨場した殺人事件の現場で失神、おまけに大事…

中山七里さんの「ドクター・デスの遺産」を読む。

「お父さんはお医者さんに殺された」。 一人の男の子の訴えから、不気味な医師の姿が浮かび上がってくる。 頼まれて、次々と安楽死を行う人物。人呼んで、「ドクター・デス」。 犬養刑事シリーズの4作目だ。 患者の、のたうち回るほどの痛みと、それを見守る…

樋口有介さんの「捨て猫という名前の猫」を読む。

「彼女はたぶん魔法を使う」から始まった 柚木草平シリーズの9冊目。 柚木シリーズには、特に昔の探偵ものを思わせる 独特のセリフ回しがある。 例えば、「自分に都合の悪い話は聞かなかったことにする。 そうでなければこんな不愉快な人生を三十八年も、 つ…

安東能明さんの「聖域捜査」を読む。

ゴミ屋敷、下着泥棒、散骨、年賀状の未配達などなど、はじめは 些細と思われた事件が大きなものへとつながっていく。 この作品からは、事なかれ主義の上司のもと、 「生活安全特捜隊」の班長となった結城を中心とする班の 捜査への執念が匂いたってきて、連…

小路幸也さんの「札幌アンダーソング 間奏曲」を読む。

札幌が舞台。 刑事、仲野久、通称「キュウ」の目線で語られる、 札幌アンダーソングシリーズの2作目で、「変態性欲クラブ」にまつわる事件のその後。 軽い語り口調だが、描かれる事件は、女子高生の売春だったり、 変態性欲者がからんだ殺人だったり、むしろ…

安東能明さんの「ゼンカン 警視庁捜査一課・第一特殊班」を読む。

唸るしかない。事件の裏側に隠された真実を、その目が瞬時に見つけ出す。 その切れ者ぶりは、「スゴイ」という言葉しか見つからない。 誘拐や立てこもりといった現在進行形の事件に臨場し、 すぐれた能力で解決に導く警察官たち。 その一班に新たな係長とし…