唯一ノ趣味ガ読書デス

ハードボイルドや刑事モノばっかりですが、読んだ本をご紹介。

2018-01-01から1ヶ月間の記事一覧

内藤了さんの「パンドラ 猟奇犯罪検視官・石上妙子」を読む。

「異常犯罪捜査斑・藤堂比奈子」に登場した「死神女史」こと石上妙子の 若き日の物語であります。 若い女性の連続失踪事件をきっかけに、検視という仕事に 真摯に向き合っていこうと決心するまでが描かれる。 まだ、自分の在り方、向かう方向に定まった視点…

吉永南央さんの「ヒワマン日和」を読む。

人物の呼び名である。 前髪を目の上で切りそろえたショートボブで、 黒のチュニック、スリムパンツ、ショートブーツと、黒ずくめ。 個性的で存在感アリアリなんだけど、 実体はぼやけた感じがある。 5つの事件に影のように登場するが、 ホントにいるんだか、…

大崎梢さんの「よっつ屋根の下」を読む。

家族の再生物語ともいえる作品。 大崎梢さんの作品は結末が温かく、「そうだよね」と 納得させられる読後感。 そういう意味では、この作品にも裏切られない。 大きな障害に翻弄された後の家族の在り方を 考えさせられる。 父の転勤で、普通に暮らしていた家…

柚月裕子さんの「朽ちないサクラ」を読む。

警察組織内の争い。刑事部と公安と聞けばもう、 ストーリーの流れが見えてきそうで。 納得のいく着地はないんだろうなぁという推測通りの結末。 ただ、今後、メインキャラである、県警広報広聴課の森口泉が 捜査員となって活躍する物語が読めるかもという期…

森晶麿さんの「葬儀屋は弔わない」を読む。

実に面白い設定。 「葬儀屋」ではなく、「葬偽屋」。 自分の死後の反応を見たいという人のため、偽の葬儀を行う殺生歩武(せっしょうあゆむ)。 保険調査員だった高橋セレナは、仕事をしくじったり、家族のトラブルを抱えたり、 さらに追い打ちをかけるよう…