唯一ノ趣味ガ読書デス

ハードボイルドや刑事モノばっかりですが、読んだ本をご紹介。

丸山正樹

家族が囲む食卓に、「私」は居るけど居ない。家族であっても、伝わらない。この世界に「私」は独りぼっちだ…。丸山正樹さんの「わたしのいないテーブルで デフ・ヴォイス」を読む。

わたしのいないテーブルで: デフ・ヴォイス 作者:丸山 正樹 東京創元社 Amazon コロナ禍で、社会は大きく変わってしまった。 世界全体が影響を受けたため、その一つひとつ、 一人ひとりに、どんな変化があったのか、知りようもない。 障害者の生活も、大きな…

手が語る言葉、ろう者一人ひとりに、それぞれの事情がある。一つひとつに真摯に向き合おうとする、荒井が関わる四つの物語。丸山正樹さんの「慟哭は聴こえない(デフ・ヴォイス)」を読む。

慟哭は聴こえない (デフ・ヴォイス) 作者:丸山 正樹 東京創元社 Amazon 「デフ・ヴォイス」シリーズの三冊目。 四編が収録されている。 相変わらず、心に染み入る作品だった。 特に、刑事、何森が登場し、中心となって動く 第三話の「静かな男」が、心に刺さ…

組織からはみ出した刑事、何森が、弱者が関わる事件を、一人黙々と追いかける。丸山正樹さんの「刑事何森 孤高の相貌」を読む。

刑事何森 孤高の相貌 作者:丸山 正樹 東京創元社 Amazon 先日まで読んでいた「感染捜査」が動であるとしたら、 こちらは、静。 良くも悪くも、クセの強い刑事が、 何かに引っ張られるように、捜査を進める。 「デフ・ヴォイス」シリーズの脇役だった刑事、何…

<龍の耳>とは…、手話通訳、荒井が遭遇する三つの事件…。丸山正樹さんの「龍の耳を君に デフ・ヴォイス」を読む。

龍の耳を君に (デフ・ヴォイス) (創元推理文庫) 作者:丸山 正樹 発売日: 2020/06/22 メディア: 文庫 前作にもまして、濃密な内容となっている。 そして、心に深くしみいる、刺さる場面が多かった。 「デフ・ヴォイス」シリーズは、その名の通り、 聴覚障害の…

コーダである主人公が手話通訳士として、ろう者の社会と、そして二つの殺人に関わっていく。丸山正樹さんの「デフ・ヴォイス 法廷の手話通訳士」を読む。

デフ・ヴォイス 法廷の手話通訳士 (文春文庫) 作者:丸山 正樹 発売日: 2015/08/04 メディア: 文庫 聴覚障がい者、そして、家族の中で唯一、聴者として 生まれた子ども、コーダ(Coda:Child Of Deaf Adults)としての アイデンティティ。 ああ、こんなにも知…