唯一ノ趣味ガ読書デス

ハードボイルドや刑事モノばっかりですが、読んだ本をご紹介。

2018-11-01から1ヶ月間の記事一覧

大沢在昌さんの「黒の狩人」を読む。

「北の狩人」、「砂の狩人」ときて、 今回の狩人は、前二作で脇役として主役の魅力を 存分に引き出していた新宿署組織犯罪対策課警部補の佐江だ。 中国人のバラバラ死体が千葉や埼玉で見つかる。 さらに、バラバラではないが、車のトランクに詰められた 中国…

中山七里さんの「連続殺人鬼カエル男ふたたび」を読む。

タイトルからも明らかなように、 あの、カエル男の恐怖が再現する。 「爆ぜる」、「溶かす」、「轢く」、 「破砕する」と、始めから終わりまで、 おぞましい殺戮がノンストップで続くから、 もう、ページを繰る手を止められない。 それこそ、ノンストップで…

宮部みゆきさんの「あやかし草紙 三島屋変調百物語」を読む。

「語って語り捨て、聞いて聞き捨て」のこの物語も はや、五作目。 第一話の「開けずの間」から 第五話の「金目の猫」まで、 いずれも心に深く染み入って、 奥深いところにストンと収まる、 傑作ぞろいだ。 人の恨みや嫉み、妬みがあやかしとなって、 一家を…

香納諒一さんの「蒼ざめた眠り」を読む。

ハードボイルドだからといって、 いつもいつも、スリルやサスペンスがなきゃダメというわけではない。 ストーリーは静かに展開していっても、 登場人物の生き様が切なかったり、 心に深くしみ込んでいったりと、 そんなハードボイルドもアリだろう。 どうも…

大沢在昌さんの「天使の牙(上下)」を読む。

ボリュームは多いが、相変わらずスピード感のある ストーリー展開で、読むスピードも落ちない。 脳移植を受けた後の「アスカ」より、 河野明日香に魅力を感じるから、 明日香を返して!と叫びたいところなのだが…。 脳が死んだ体(神崎はつみ)に、脳だけが…

小路幸也さんの「スローバラード」を読む。

<弓島珈琲>シリーズ。 「モーニング」から始まるダイとその仲間の物語、 というなら、4作目か。 大学時代の仲間が年を重ね、 家族を作り、そして、人生の折り返し地点を過ぎる。 変わらないものと、変わっていくもの。 年を重ねてバラバラになっても、 ダ…

森晶麿さんの「そして、何も残らない」を読む。

<アガサ・クリスティー賞作家が放つ 現代版「そして誰もいなくなった」。>の キャッチフレーズ。 その心づもりで読んだが、 登場人物になかなか共感しずらく、 ストーリー展開も上滑りし、 結末にも、「ン?」という感じで…。 この作家さん、好きなんだけ…