唯一ノ趣味ガ読書デス

ハードボイルドや刑事モノばっかりですが、読んだ本をご紹介。

2021-09-01から1ヶ月間の記事一覧

不朽の名作。秋山父子の活躍、剣客の生きざま、すべてが体に馴染む。池波正太郎さんの「剣客商売」を読み返す。

剣客商売一 剣客商売(新潮文庫) 作者:池波 正太郎 新潮社 Amazon 近頃、「剣客商売」を読み直している。 まだ、本満載の船便、第二弾が届かないものだから、 本棚にしまってあるシリーズを引っ張り出して来た。 ワタシなぞが、書くまでもない、 超有名な名…

事件の繋がりは明らかになるが、さらに深い泥沼にはまったような…。黒幕の正体が浮かび上がり、決着へ…。伊兼源太郎さんの「残響 警視庁監察ファイル」を読む。

残響 警視庁監察ファイル 作者:伊兼 源太郎 実業之日本社 Amazon あ~、三作目にして、やっと、片が付いた、のだよね。 二作目から、いろいろな人物や部署が関わり、 置いてかれないように、何とか、ついていったつもりだが、 ここに来て、より複雑さを増し…

おちかと勘一の行く末は、どうなるのだろう。どうしても気になる…。宮部みゆきさんの「三鬼」と「あやかし草紙 三島屋変調百物語」を読み返す。

三鬼 三島屋変調百物語四之続 (角川文庫) 作者:宮部 みゆき KADOKAWA Amazon あやかし草紙 三島屋変調百物語伍之続 (角川文庫) 作者:宮部 みゆき KADOKAWA Amazon 「三島屋変調百物語」シリーズの第四作、「三鬼」を 何度繰り返して読んだことだろう。 この…

「ぼんくら」シリーズを上回るか、期待度ハンパない。宮部みゆきさんの「きたきた捕物帖」を読む。

きたきた捕物帖 作者:宮部みゆき PHP研究所 Amazon この作家さんは、人物描写がホントにうまい。 登場人物一人ひとりが、出てくると同時に、こちらの心をわしづかみにする。 だが、この作品の主人公、北一のキャラは、まだ、ぼうっとしている。 心を持ってい…

「ジンイチ」チームが次に挑むのは、警察資料の流出。斉藤を殉職させたのは。誰が黒幕なのか…。結末は遠い。伊兼源太郎さんの「ブラックリスト 警視庁監察ファイル」を読む。

ブラックリスト 警視庁監察ファイル (実業之日本社文庫) 作者:伊兼 源太郎 実業之日本社 Amazon 読んでから視るか、視てから読むか、 よく、提起されること。 ワタシの場合、後者だった。 TVドラマ「密告はうたう」を視て、読んでみようと。 その時点で、も…

小学生、中学生、高校生の女の子たちが、過去の殺人事件に関わっていく…。ほんわかミステリーと思いきや。甘いお菓子の中に隠されているのは、苦い…?大崎梢さんの「さよなら願いごと」を読む。

さよなら願いごと 作者:大崎 梢 光文社 Amazon 悪意のあの字もなさそうな装丁。 この作家さんの持つ、ふんわり、柔らかで、温かみのある これまでの作品の雰囲気にぴったり、と、思いはするのだが、 人生の苦味だって、そして、悪意さえも存在する。 第一話…

刑事指導官時代の風間。新米刑事を震え上がらせる雰囲気は相変わらず。そして、物語は、警察学校へと…。長岡弘樹さんの「教場X 刑事指導官・風間公親」を読む。

教場X 刑事指導官・風間公親 作者:長岡 弘樹 小学館 Amazon お馴染み、「風間公親」シリーズの刑事指導官時代の物語。 全六話の短編が収録されている。 新米刑事が送り込まれるのは、風間がみっちりと刑事の イロハを教え込む「風間道場」。 前作、「教場0」…

何のために検事になったのか。浅草を吹く風に乗って、生身の検事の声が聞こえてくる。直島翔さんの「転がる検事に苔むさず」を読む。

転がる検事に苔むさず 作者:直島翔 小学館 Amazon 調子は軽いんだが、キッチリと芯が通っている作品で、 非常に安定感があった。 東京の中心でキビキビと仕事をする、 冷静かつシャープな検事の物語、 ではなく。 いやに人間味あふれた、隣にでもいそうな検…

今度は、新米刑事時代に逆戻り。凪子の熱く、初々しい活躍、これもまたいい。松嶋智左さんの「貌のない貌 梓凪子の捜査報告書」を読む。

貌のない貌 梓凪子の捜査報告書 作者:松嶋智左 講談社 Amazon 一度、気に入った作家さんの作品を読みつくす。 というわけで、続けざまに。 「虚の聖域」の続編。 当然、探偵、梓凪子のその後の物語なのかと思ったが、 なんと、新人刑事時代のエピソード。 こ…

「やらかし」て警官を辞め、探偵になった凪子。不仲の姉から、息子の転落死の真相を探ってくれと依頼されるのだが…。松嶋智左さんの「虚の聖域 梓凪子の調査報告書」を読む。

虚の聖域 梓凪子の調査報告書 作者:松嶋 智左 講談社 Amazon 「調べつくすのが、私の流儀」と言い切る。 流儀をうんぬんするのは、もはや、ハードボイルドだ。 この作品は、主人公の梓凪子が探偵であるということばかりでなく、 皮肉たっぷりの言い回しや、…