唯一ノ趣味ガ読書デス

ハードボイルドや刑事モノばっかりですが、読んだ本をご紹介。

2017-08-01から1ヶ月間の記事一覧

道尾秀介さんの「Staph スタフ」を読む。

この夏都という女性、なんか、とっちらかった性格の人だなと感じる。 なんで、自分を拉致した相手の手助けをしなきゃならんのだ、と、 前半はそんなことを思いつつ読んでいた。 そのとっちらかりで、いつのまにか事件の渦中にいる。 だが、このとっちらかり…

乃南アサさんの「風の墓碑銘」を読む。

音道と滝沢。 この二人は、コンビを組み、いわゆる相棒として捜査にあたる機会が多いのに、 どうも噛み合わない。 滝沢目線と音道目線でストーリーは流れていくのだが、相手を見る目がチグハグだ。 いい加減、心を通い合わせて、最強のコンビになってよ、と…

城平京さんの「名探偵に薔薇を」を読む。

一人の科学者が生み出した究極の毒薬。 それは、赤子の脳髄を材料にしたおぞましいものだった。 その毒薬の名を「小人地獄」という。 それから33年後、小人たちの復讐劇を描いた寓話が各メディアに ばらまかれる。その後、寓話をなぞった殺人事件が発生する…

乃南アサさんの「未練」「嗤う闇」を読む。

やっぱり、「女刑事 音道貴子」は最強の女性刑事モノの一つだ。 「未練」と「嗤う闇」を続けて読み返してみた。 って、ミステリーを何度も読み返すワタシって、どうヨ。 トカゲと呼ばれる機捜の隠密部隊での活躍を描いた「凍れる牙」、 人質にされ、過酷な状…

大山淳子さんの「光二郎分解日記 西郷さんの犬」を読む。

「相棒は浪人生」に続く、「光二郎分解日記」シリーズの2作目。 大山淳子さんは、解決まで時間がかかりイライラするミステリーを 「イラミス」と呼んでいる。 イライラするのは光二郎さんの言動ではない。前作を読んで、 光二郎さんはブレない人だとわかった…

中山七里さんの「連続殺人鬼カエル男」を読む。

渡瀬刑事が登場する、中山七里さんの「ネメシスの使者」を「立ち読み」した。 というわけで、そういえば、渡瀬が出てくる「カエル男」がウチにあったことを思い出し 読み返してみた。 ところどころ忘れていたこともあるけど、中山さんの作品はミステリーとい…

内藤了さんの「ON 猟奇犯罪捜査斑・藤堂比奈子」を読む。

藤堂比奈子との出会いは、TVドラマのほうが先だった。 今回、原作を読んで、ドラマでは藤堂比奈子のキャラにかなり手が加えられていた ことに驚いた。 原作の比奈子は、猟奇的犯罪現場の写真から目をそらし、 犯罪を憎み、被害者に寄り添い、親友の死に号泣…

逢坂剛さんの「宝を探す女」を読む。

逢坂剛さんの作品には、御茶ノ水、神保町界隈がよく出てくる。 「古今の多くの小説家が通いつめてきた神保町だが、この街への思い入れにおいて追随を許さないのが 逢坂剛である」と千街晶之さんが今作の解説に書いている。 ワタシが逢坂さんのファンである理…

貫井徳郎さんの「悪党たちは千里を走る」を読む。

悪党には違いないんだけど、 どこか間が抜けていて、お人好しで、憎めない詐欺師3人組。 金持ちをカモにしようとすれば邪魔され、 犬を誘拐しようとすれば、子どもにその計画を見抜かれる。 そんな3人のやりとりにクスッとしたり、スピード感ある展開に、 結…