乃南アサさんの「風の墓碑銘」を読む。
音道と滝沢。
この二人は、コンビを組み、いわゆる相棒として捜査にあたる機会が多いのに、
どうも噛み合わない。
滝沢目線と音道目線でストーリーは流れていくのだが、相手を見る目がチグハグだ。
いい加減、心を通い合わせて、最強のコンビになってよ、と思うのだが、
このチグハグさも、音道貴子シリーズを支える魅力の一つなのかもしれない。
解体中の家の地中から、男女2人分と、嬰児と思われる小さな骨が見つかった。
その家の家主である老人は認知症が進み、介護施設に入っていることを知る。
ほどなく、その老人の撲殺死体が発見された。
その捜査本部に助っ人として駆り出された音道は、そこで滝沢と再会する…。