横関大さんの「偽りのシスター」を読む。
楠見和也は、事件の容疑者であり元警官の甲斐を射殺してしまうが、
後輩の野口を身代わりにすることを強制され、受け入れてしまう。
その時から、和也は良心の呵責に苛まれ、苦悩する。
平凡なサラリーマンの兄、太一はリストラにあうが、
それを和也になかなか言い出せないでいる。
そんな二人の前に、腹違いの妹だと名乗る女、麻美が現れた…。
太一おにいちゃんの言動には、しばしば「子どもか!」と
ツッコミを入れたくなる。
ピュアなのか、ノーテンキなのか…。
そんなお兄ちゃん目線の場面と、
和也のシビアで重いシチュエーションとの雰囲気に
ギャップがありすぎて、とまどうところもある。
刑事モノやミステリーの構えで読むと、
多少違和感を覚えるが、
結末へ向かう後半は、ザッツ・エンタテインメントとして、
なかなか楽しめた。
[asin:B01LXKQMZ2:image:large]