誉田哲也さんの「増山超能力師事務所大戦争」を読む。
「増山超能力師事務所」が面白かったが、
ストーリーは完結しないままだったので、
続編はいつ出るんだろうなぁと、思いながら忘れてしまっていた。
そしたら、とっくのとうに出ていた、「増山超能力師大戦争」。
超能力者の存在が認識され、ビジネスとして成り立つようになった社会で、
増山圭太郎を中心とする超能力師たちが、浮気調査や人探しといった
仕事を請け負っている。
超能力者といえば、スーパーヒーロー的イメージが浮かぶが、
個性豊かな彼らは実に人間的で、完ぺきではないというところが微笑ましい。
それに、メンバーの中で唯一超能力を持たない(無能力者)、
事務の朋江さんの頼もしい存在が、メンバーを支える。
そんなシチュエーションが心を温かくしてくれる。
1作目から続く「文乃事件」の謎や、さらに娘のアリスの超能力問題など、
依然として答えは提示されず、謎は謎のまま、いや、さらにこんがらがって、
完結は、まだまだ先のことか。
さっさと解決してほしい気持ちと、いやいやまだ読んでいたい気持ちとで、
なんだかムズムズしてくる。