長浦京さんの「リボルバー・リリー」を読む。
肩を撃たれ、腿を撃たれ、尻を撃たれながら、
満身創痍の二人は、前へ前へと駆け抜ける。
かつて「最も排除すべき日本人」と称された
諜報員、小曾根百合。
そして、一家惨殺の生き残り、細見慎太。
救いを求め、百合と邂逅した時から、
陸軍に追われ、やくざに命を狙われながら、
二人の逃避行が始まる。
二人の動きのように、スピード感あふれる
短い文章。
アクションももちろんのこと、軍政の時代を生き抜いた
登場人物たちがあまりにも生き生きと動き回り、
魅力を振りまく。
生きることは殺すこと。
それでも、生き抜いてやる、そんな覚悟と
勇気がとても新鮮だ。
あ~、一気に読みぬいて、まだまだ、読んでいたい。