吉永南央さんの「まひるまの星 紅雲町珈琲屋こよみ」を読む。
シリーズものは、面白いことがわかっているので、安心して読める。
珈琲豆と和食器を販売する雑貨店の店主、お草さんが活躍する「紅雲町」シリーズの5作目。
水が流れるごとく、砂粒がすべり落ちていくがごとくの文体で、
心になんのささくれも感じさせず、自然に結末まで読み切ってしまえる。
今回は、草の時代まで持ち越された、亡き母とその親友との仲たがいの謎を解き明かしてゆくうち、
街を巻き込む問題が掘り起こされる。
お草さんって、いくつだったっけ?
背筋がすっと伸びた生き方、「師匠」って、呼ばせてもらっていいですか。