吉永南央さんの「ランタン灯る窓辺で」を読む。
あの、「紅雲町シリーズ」の作家さんである。
アパートメント・ストーリーズは、亡き祖母の代わりに、
大家業を押し付けられた(はじめは)
司法浪人である瑞輝の、いわば、成長ストーリー。
アパートという、見ず知らずの他人が棲み暮らす一つの箱。
そこを舞台にした作品は、いろいろある。
さまざまな人間模様を描きやすいシチュエーションなのだろう。
さらに、この作品の舞台、「ランタン楼」は外国人ばかりが棲むアパート。
その日常の中で感じ取れる違和感を、
大家代理の瑞輝が解き明かそうとする。
力足りず、問題が解決できずに店子を失うこともあるが、
住人たちとの触れ合いや、関わり合いの中で、
瑞輝は成長していく。
続編を望むストーリーである。
ランタン灯る窓辺で (アパートメント・ストーリーズ) (創元推理文庫)
- 作者: 吉永南央
- 出版社/メーカー: 東京創元社
- 発売日: 2013/06/12
- メディア: 文庫
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