佐藤青南さんの「サッドフィッシュ 行動心理捜査官・楯岡絵麻」を読む。
行動心理学を武器に、容疑者の嘘を見抜いて追いつめる
「エンマ様」こと、楯岡絵麻。
行動心理捜査官シリーズの4作目。
相変わらずのマイペースで、小気味がいいほどの言動。
このシリーズを読むたび、人の心理や無意識下の行動というものに
興味を覚える。
自分が嘘をつくときには、どんな動きを見せているのか、
それは周囲にバレバレのものなのか。
行動心理学を身に付けた犯罪者と、エンマ様との攻防を見てみたい気がする。
今作では、エンマ様の昔の男が登場。
その男に頼まれ、テログループに潜入する「私の愛したサイコパス」を含む4編。
エンマ様の過去が垣間見られ、面白い。
それにしても、相棒、西野のポンコツぶりに磨きがかかっているような。
反対に、オッサン刑事の筒井と、綿貫コンビは、なかなかの味があって注目できそう。
サッドフィッシュとは、人間の基本的な7つの感情、
sad(哀しみ)、anger(怒り)、disgust(嫌悪)、fear(恐怖)、interest(興味)、happy(幸せ)の
頭文字を集めたものをいうのだとか。それが、「悲しい魚」とは…。
一つ利口になった。
サッド・フィッシュ 行動心理捜査官・楯岡絵麻 (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)
- 作者: 佐藤青南
- 出版社/メーカー: 宝島社
- 発売日: 2016/04/06
- メディア: 文庫
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