浅暮三文さんの「セブン 秋葉原から消えた少女」を読む。
また、新たな女性刑事モノに出会えた。
だが、最近、過去にさまざまな事件で傷を負っていたり、
事件で家族を失ったりしている刑事がやたらと多すぎませんか。
この作品の主人公、文京区本郷M署に勤める如月七(ナナ)も
そうなんですね。
カナダ人の父親と、日本人の母親との間に生まれたハーフ。
彫りの深い顔、長い手足、170cmに近い身長とくれば、
ああ、きっと「美しすぎる刑事」とか呼ばれるんだろうなと、余計なことを思ってしまう。
だがどうやら、幼児期にその両親が殺害された模様。
(まだ、この作品では真相が明らかにされていません)
その傷のためか、感情を置き忘れたようなところがあるが、
一人の親友と、そしてかつての上司の土橋刑事だけは
七をもじって「セブン」と呼び、彼女の後押しをする。
物語の展開もそうだが、誰もが振り返りそうな容姿で、
ヘビーな過去を持っている割に、キャラが際立ってこない。
むしろ、相棒となる土橋のほうがいい味出してるし、心に残る。