相変わらず鋭いエンマ様だが、最終話で稀代のサイコパス、楠木が現れ…。佐藤青南さんの「ツインソウル 行動心理捜査官・楯岡絵麻」を読む。
エンマ様の前で、嘘をつき通せた犯罪者はいない…。
というわけで、楯岡絵麻シリーズの八作目。
四編を収めた連作モノだ。
もうお馴染みの楯岡と西野のコンビだが、
今作は顕著だが、筒井の登場シーンが増え、
西野との連携というより、楯岡チームというものが出来上がってきた気がする。
ま、それはそれで楽しいのだが。
ただ、新登場のシオリが、楯岡の周りをチョロチョロしており、
どんな役割を果たすのか。
マイクロジェスチャーなど、体のメッセージから
嘘を見破る手法はいつも通り。
だが、最終話で、サイコパスの楠木ゆりかが再び登場し、
囚われの身となった今でも、獄中から人を操り、
破滅させていくことに喜びを感じている、というくだりが描かれる。
そして、楯岡と楠木が「ツインソウル」であるという示唆に
動揺する楯岡。
楯岡と楠木の戦いがまた、始まりそうな…。
そろそろ、次作で決着か…。