警察小説かと思ったワタシが…。真梨幸子さんの「ツキマトウ 警視庁ストーカー対策室ゼロ係」を読む。
イヤミスは避けてきた、いや、避けている。
せっかくエンタメ作品を読むなら、
最後のページを閉じたとき、すっきり、さっぱり、
あ～、面白かったと、言いたいではないか。
それゆえ、この作家さんは今作が初見。
何を血迷ったか、いや、血迷ったわけではない。
「警視庁ストーカー対策室ゼロ係」の副題に惑わされ（？）、
猫をも殺す好奇心で、手に取ってしまった…。
ストーカーをテーマにした連作モノ、らしいのだが、
登場人物が連動していて、ひとつの長編ともいえる。
どいつもこいつも、精神のバランスを欠いており、
被害者が加害者に、加害者が被害者になっていく。
なんか、登場人物全員、気持ち悪いなぁ～と感じながら、
間が抜けていると思える部分もあって、
ひょっとしたら、この「イヤラシサ」は、
とっても人間らしいのかもしれないと、思い直しもする。
ともかく、一生懸命読んだら、こっちも精神、やられそうだ…。
