2020-04-16 「傍聞き」に登場した母娘コンビが帰ってきた…、長岡弘樹さんの「緋色の残響」を読む。 長岡弘樹 緋色の残響 作者:長岡 弘樹 発売日: 2020/03/18 メディア: 単行本 短編の名手ならではの、面白みがギュッとつまった作品だ。 特に、この作品は「傍聞き」で登場した、 刑事であるシングルマザーの羽角啓子と、その一人娘、葉月との コンビの連作モノであるから、 抵抗なく、物語に入り込むことができる。 殺人事件のそれぞれに葉月が絡むのだが、 刑事の娘とはいえ、絡みすぎの感が。 それでも、肝の良さと粘り強さは、母親ゆずりか。 捜査に臨むベテラン刑事とその相棒に見えてくる…。 とにかく、今作は、葉月の活躍が際立つのだが、 女刑事モノが好みのワタシには、少々、物足りなかった。