時は昭和、片田舎の駐在さんとその妻の、ほんのり温かなミステリー。小路幸也さんの「駐在日記」を読む。
おなじみのホンワカミステリーである。
そして、舞台は昭和、地方の駐在所。
それだから、こういう、誰も傷つかない、という始末の付け方も
アリかとも思う。
悪意はどこにもない、仮にあったとしても、
ひどく薄ぼんやりとしたもので、
人間って、捨てたもんじゃない、と、思わせてくれる、
かもしれない。
人間味あふれた、駐在さんと、その妻の物語だ。
元刑事の蓑島周平と、元外科医の花さん夫婦が、
小さな村、雉子宮駐在所に赴任してきた。
窃盗犯の逃亡や、仏像の盗難といった、
ちょっとした事件を、周平の機転と、
神主や寺の和尚などの協力で解決していく。
周平の事件の収め方に、納得いかない場合もあるが、
かる~いミステリーとして、十分楽しめる。