刑事と漫才師の二足のわらじを履く男(!)、トンデモな設定のアホらしさ。面白さがジワジワくる。田中啓文さんの「漫才刑事」を読む。
刑事と漫才師の二足のわらじを履く、くるくるのケンこと、高山一郎。
二足のわらじは、副業禁止の警察はもちろんのこと、お笑いの相方にも内緒で、
事件現場と舞台を行ったり来たりし、危ない橋を渡っている。
トンデモ設定で、こりゃもう、バカミスに近い、いや、そのもの。
アホらしさも、必ず漫才師が絡んだ事件が起こるのも、
ドタバタした感じも、さらに、高山の秘密を掴んで、
「脅して」くる、交通課の城崎ゆう子も、何だかなぁ~と思って
読み始めたけど、じわじわと来るクセの強さで、
気が付けば読了していた。
そりゃないだろぅ、とツッコミながら、読めるのも楽しい。
ただ、漫才って、字面だけじゃ、ピンとこないんだなぁ、
やはり、演じられたものを見なきゃ、
面白さは伝わらないんだということがわかった。