いよいよ、完結。人を殺す悪夢とは、そして、フロイトが追い続けてきた謎は…?内藤了さんの「夢探偵フロイト ナイトメアの殺人実験」を読む。
シリーズ、完結。
「よろず建物因縁帳」シリーズ、そして、この「フロイト」シリーズと、
立て続けに完結した。
フロイトが追いかけ続けてきた、人を殺す悪夢の正体も、
明らかになる。
夢を扱う設定だからか、頭の中で繰り広げられるものだけに、
作品全体も、そして、登場人物も、
なんとなく、ふわふわしているような感じだった。
心をわしづかみにされるような強烈さが、
他のシリーズに比べ、薄かった、と思う。
この作家さんが描く、主人公の女性は、
どのシリーズもキャラが力強く、飽きさせなかったのだが。
この作品のあかねは、どこにでもいそうな女子大生で、
色濃くないキャラの持ち主。
頑張りどころを間違えている感じがしないでもなかったが、
それはそれで、良かったのだろう。
フロイト自身のキャラクターも、どちらかというと、
大人しかった。
魅力を感じられたのは、ヲタ森だけだったのが、
少々、残念…。