椙本孝思さんの「ハイエナの微睡 刑事部特別捜査係」を読む。
ひねりのある仕掛けに、確かに、驚いた。
マンションの一室で中年男性のバラバラ死体が発見される。
胴体の下には大きな皿が置かれ、
ご丁寧にフォークとナイフまで用意されている。
さらに、頭部は電子レンジで「調理」されていた…。
(と、のっけから、グイグイと引き込まれる)
刑事部捜査一課特捜係の佐築勝道らの捜査で、
被害者は現役警察官であることが判明。
さらに、もう一人警察官の遺体が、
冷蔵庫に押しつぶされたような形で見つかる。
二つの現場には、ある企業の社章が残されていた。
その企業は、古くから街を支配する
ある一族だった。
「刑事」たちが殺人犯を追い詰めていく、
その過程は「警察小説」なのだが、
クライマックスにはひねりのある仕掛けが用意されている。
その仕掛けは、好き嫌いがあるかもしれないが、
確かに驚かされた。