呉勝浩さんの「ロスト」を読む。
誘拐モノ、と言い切っていいのだか、どうだか…。
「ピュアホワイト」を名乗る人物から
コールセンターにかかってきた一本の電話。
それは、社員を誘拐したというものだった。
身代金は一億円。
現金を運ぶのは、百人の警官。
前代未聞の指示が告げられる。
アイデアは奇抜で、グイグイ読まされるのだが、
複数の登場人物の視点で語られ、
少々、複雑になっていく。
謎が多く、人間ドラマも絡み、
迷路の中を歩まされているような気になってくる。
謎は、必然的なものなのか、
意味のあるものか、
様々な伏線は回収されたのか…。