唯一ノ趣味ガ読書デス

ハードボイルドや刑事モノばっかりですが、読んだ本をご紹介。

恋人をひき逃げで失った男が、真相をつかむため警官になった。だが、彼は人殺し…。弐藤水流さんの「仮面警官」を読む。

 

仮面警官 (幻冬舎文庫)

仮面警官 (幻冬舎文庫)

  • 作者:弐藤水流
  • 発売日: 2012/02/08
  • メディア: Kindle版
 

 

 

!って、完結せず、続編に持ち込しか…。

 

TVドラマでもよくある、「続きは劇場版で」っていう

流れを見せられたような。

で、後から調べたら、現在、シリーズ6巻まで出ているとかで、

う~ん、どこかで挫折しそうだ…。

 

王子署、東十条駅前交番の警官である南条、

定年を目前にした、神奈川県警戸塚署の刑事、多治見、

本庁捜査一課刑事、早乙女、管理官の財前などなど、

多くの人物が次々に登場し、初めは、どこに視点を据えればよいか

迷う。

 

それぞれの背負った過去や思いが錯綜し、

物語は複雑な色をおびてくる。

 

だが、散逸していた登場人物の思いが、

ある一点に向けて、徐々にだが、集束していく。

 

そのプロセスは少々まどろっこしいのだが、

スリリングで物語から目を離せない。

 

事件で大切な人を失うという過去が、多くの登場人物に

重なりあい、どうしようもなく重い。

 

そして、極めつけは、南条の過去。

実は、人殺し。

 

恋人をひき逃げで失い、その復讐のために警官になったが、

そのひき逃げ事件の裏には、陰謀めいたことがありそうで。

 

王子署管内で、連続殺傷事件が発生する。

美容専門学校の学生が刺殺され、さらに手首を切り裂かれる。

さらに、もう一人は刃物で刺され、重傷をおった。

 

この作品では、連続殺傷事件の解決までが描かれ、

南条の過去にまつわる謎は、次回に持ち越し、らしい。

 

登場人物の誰もが、ヒステリックで、思わせぶりで、

謎めいており、それほど魅力的でハマりそうな人物はいない。

 

う~ん、繰り返すが、6巻って。

南条の過去が、ず~っと引きずられるのか。

読み通す自信はないかも。