犯人が仕掛けるネットの罠、逃れることはできるのか…。伊兼源太郎さんの「見えざる網」を読む。
サスペンス、ハードボイルド、そして、
幼い時を共有した若者の青春小説(?)
と、多くの要素が盛り込まれている。
中盤で、黒幕の見当はつき、
黒幕登場のあたりから、少々、語りがくどくなったような気がする。
黒幕の事件を起こす動機に違和感アリだ。
ただ、主人公の、今光凛太郎のキャラは、嫌いじゃない。
SNSについての街頭インタビューで、
消極的な意見を述べた後、
凛太郎の身に、次々と起こる怪事件。
自分は、誰かに狙われているのか、
そうだとしたら、なぜ…?
凛太郎は、幼馴染で、今は所轄の女刑事、千春の
協力を得て、調べ始める。
調べが進むうち、背景に、
SNSサービスを提供する会社が構築するシステムの存在が
浮かび上がってくる。