唯一ノ趣味ガ読書デス

ハードボイルドや刑事モノばっかりですが、読んだ本をご紹介。

ミステリーか、ホラーか、それともファンタジー?若竹さん流、不条理な世界への招待状。若竹七海さんの「八月の降霊会」を読む。

 

八月の降霊会 (角川文庫)

八月の降霊会 (角川文庫)

  • 作者:若竹 七海
  • 発売日: 2016/02/25
  • メディア: Kindle版
 

 

 

結末に到達して、どう、捉えたらいいんだろうと、うなってしまった。

 

二十年以上前の作品。

昔、読んだ気はするのだが…。

 

降霊、甦る死者…、ミステリーとして落としどころを提示してくれるわけでもなく、

ホラーの恐怖を与えてくれるわけでもない、

一筋縄ではいかない、若竹七海さん流の、不条理な世界の物語…。

 

登場人物が犯した過去の殺人や、降霊会で発生した殺人、

女流作家、南澤秀子の秘書、渡部司が推理を繰り広げるのだが、

それも、果たして、真実なのか。

 

好き嫌いがはっきりと分かれそうな、作品だった。

 

南澤秀子のもとに、知人の水屋から降霊会の招待状が届く。

降霊会が行われるのは、水屋の別荘で、会に集まったのは、

霊媒師の母娘、百貨店の社長、水屋の二人の甥、そして、

雇われた執事、メイド、料理人…、

誰もが一クセもふたクセもありそうな。

 

そして、いよいよ、降霊会は始まったのだが、

呼び寄せられた霊は…。