バツイチ新米女刑事と、元義父の刑事とのコンビ誕生。と、思いきや、謎の精神科医も加わって…。梶永正史さんの「アナザー・マインド X1捜査官・青山愛梨」を読む。
捜査一課のバツイチ新米女刑事、青山愛梨が、
コンビを組まされた相手は、元義父の吉澤だった。
こういうコンビ設定は、面白いかもって思っていたら、
途中から、謎の精神科医、渋谷がコンビニ介入してきて、
結局、コンビって、どっちと組むの?みたいな流れに。
ま、それはそれで、面白いのだろうが…。
愛梨のキャラだが、
自分の中に芽生えた違和感に従って、
事件を追おうとする様には共感するが、
元旦那や渋谷に対し、
ハリネズミのように針を逆立てて、噛みついていく感じが、
途中からうっとうしくなってしまった。
周囲の男たちに、気に食わないことがてんこ盛りで、
憤懣やるかたないことは分かるのだが、
そういう心の声をずっと聴いていると、疲れてしまう。
愛梨が捜査一課に配属され、すぐに臨場することになったのは、
心療内科医、武田が殺害された現場だった。
捜査本部で、別れた旦那の父親と再会、
コンビを組まされてしまう。
さらに、途中から、捜査に協力するということで、
精神科医の渋谷が登場する。
渋谷ののらりくらりとした態度に、愛梨、吉澤とも
振り回されるのだが…。
どうでもいいことだが、副題のX1は、「バツイチ」のことらしい。
いまどき、バツイチは珍しいモノでもなく、
わざわざ付けるほどの意味はないとは思うのだが、
元義父とのコンビという設定をハイライトするためなのか…。