2020-01-01から1年間の記事一覧
花咲小路三丁目北角のすばるちゃん (ポプラ文庫) 作者:幸也, 小路 発売日: 2020/09/04 メディア: 文庫 「花咲小路商店街」シリーズの五作目。 この作家さんの人気シリーズ、「東京バンドワゴン」と同様、 登場人物が全員、良い人。 一っかけらの悪意もなく、…
刑事に向かない女 黙認捜査 (角川文庫) 作者:山邑 圭 発売日: 2020/08/25 メディア: Kindle版 本当は、事務職に就きたかったのだが、 間違って刑事になってしまったオンナ、 椎名真帆巡査シリーズの三作目。 始めは、「いつだって辞めてやる」とグチっていた…
歌舞伎座の怪紳士 (文芸書) 作者:近藤史恵 発売日: 2020/01/29 メディア: 単行本 心に傷を負い、立ち直ることもままならない主人公が、 あることをきっかけに、顔を上げ、前へ向いて歩くことができるようになる。 いわゆる、再生の物語。 再生の物語は心地よ…
TURN 東京駅おもてうら交番・堀北恵平 (角川ホラー文庫) 作者:内藤 了 発売日: 2020/08/25 メディア: Kindle版 「ケッペー」シリーズの第四作目。 警察学校を卒業した恵平は研修段階に入り、 地域課研修で東京駅おもて駅交番のおまわりさんを勤め、 刑事課で…
図書室のキリギリス (双葉文庫) 作者:竹内 真 発売日: 2015/09/10 メディア: 文庫 本屋さん、図書館、古書店…、 つまり、本が存在する場所が舞台になった物語は、 それだけで、興味をかきたてられる。 古書店なら「ビブリア古書堂の事件手帖」(三上延さん)…
ヴァン・ショーをあなたに 〈ビストロ・パ・マル〉 (創元推理文庫) 作者:近藤 史恵 発売日: 2015/02/27 メディア: Kindle版 マカロンはマカロン (創元推理文庫) 作者:近藤 史恵 発売日: 2020/07/30 メディア: 文庫 この作品は、「タルト・タタンの夢」に続く…
おさかな棺 (角川文庫) 作者:霞 流一 発売日: 2016/03/18 メディア: Kindle版 ありえない展開でも楽しんでしまおうというミステリー、バカミス。 相変わらずの奇天烈な展開で、「そんなバカな」と叫びながらも、 楽しんでいる。 私立探偵、紅門(くれないも…
ルピナス探偵団の当惑 作者:津原 泰水 発売日: 2014/05/23 メディア: Kindle版 ルピナス探偵団の憂愁 (創元推理文庫) 作者:津原 泰水 発売日: 2012/12/12 メディア: 文庫 ぶっ飛んだ、刑事の姉を持つ主人公、吾魚彩子と、 男言葉を操る、親友の桐江泉、同じ…
呪い唄 長い腕II (角川文庫) 作者:川崎 草志 発売日: 2012/10/19 メディア: Kindle版 弔い花 長い腕III (角川文庫) 作者:川崎 草志 発売日: 2014/04/08 メディア: Kindle版 「長い腕」シリーズのII、IIIと揃っているなら 一挙読みでしょ、というわけで、I…
長い腕 (角川文庫) 作者:川崎 草志 発売日: 2012/10/19 メディア: Kindle版 作品を読み続けられるか否かは、文体の好み、 ストーリー展開のスピード感など、いろいろあるが、 何といっても、登場人物にどこまで共感できるか、 その世界に入り込んでいけるか…
タルト・タタンの夢 (創元推理文庫) 作者:近藤 史恵 発売日: 2014/04/27 メディア: 文庫 事件とも呼べない小さな出来事。 でも、そのもつれた糸をほぐすことによって、 人の人生が大きく変化する。 そのきっかけを作るのが、 ビストロ「パ・マル」の三舟シェ…
二重拘束のアリア~賞金稼ぎスリーサム!~ 作者:川瀬七緒 発売日: 2020/07/30 メディア: Kindle版 期待を裏切らない作家さんだと、つくづく思う。 元刑事の薮下、大企業の御曹司のクセに警察マニアの淳太郎、 そして、凄腕のハンター、一花。 ちょっと、い…
サーチライトと誘蛾灯 (創元推理文庫) 作者:櫻田 智也 発売日: 2020/04/20 メディア: Kindle版 一話目を読み、青年、魞沢のおとぼけぶりが、 何だか、メンドーくさそうで、離脱を考えたのだが、 二話、三話と読み進めるうち、 作品全体に引き込まれていった…
ふたたびの虹 (祥伝社文庫) 作者:柴田よしき 発売日: 2014/10/09 メディア: Kindle版 恋愛ミステリーがうまい。 しっとりと、心に染み入ってくる言葉が秀逸。 二十年近く前の作品だが、色あせない。 再読なのだが、新鮮な気持ちで読める。 一文字一文字、大…
ビブリア古書堂の事件手帖II ~扉子と空白の時~ ビブリア古書堂の事件手帖 ~扉子と不思議な客人たち~ (メディアワークス文庫) 作者:三上 延 発売日: 2020/07/18 メディア: Kindle版 前シリーズ、「ビブリア古書堂の事件手帖」が完結して、 あ~あ、と思っ…
潔癖刑事 仮面の哄笑 (講談社文庫) 作者:梶永 正史 発売日: 2020/07/15 メディア: 文庫 「潔癖刑事」シリーズの三作目。 モノはあるべきところにあるべき形で。 バランスを過剰に重要視する、警視庁捜査一課の田島。 そして、帰国子女で、傍若無人の女刑事、…
DASPA 吉良大介 (小学館文庫) 作者:憲男, 榎本 発売日: 2020/07/07 メディア: 文庫 この作家さんの別のシリーズ、「巡査長」シリーズと リンクしていると知り、手に取った。 主人公は、警察庁警備局出身の、エリート官僚、 吉良大介。 テロなど、国家の緊急…
八月の降霊会 (角川文庫) 作者:若竹 七海 発売日: 2016/02/25 メディア: Kindle版 結末に到達して、どう、捉えたらいいんだろうと、うなってしまった。 二十年以上前の作品。 昔、読んだ気はするのだが…。 降霊、甦る死者…、ミステリーとして落としどころを…
甲の薬は乙の毒 薬剤師・毒島花織の名推理 (宝島社文庫) 作者:塔山郁 発売日: 2020/05/09 メディア: Kindle版 お仕事ミステリー、薬剤師シリーズの二作目。 薬剤師が主人公となるミステリーは、これまで、 あったのか、なかったのか。 身近なようでそうでも…
SCIS 科学犯罪捜査班II~天才科学者・最上友紀子の挑戦~ (光文社文庫) 作者:中村 啓 発売日: 2020/06/26 メディア: Kindle版 科学の絡む事件を扱う、科学犯罪捜査斑(SCIS)シリーズの二作目。 同じ病院で、死亡した人間が四人も生き返る、 「自分は死んで…
怨毒草紙 よろず建物因縁帳 (講談社タイガ) 作者:内藤了 発売日: 2020/06/18 メディア: Kindle版 「よろず建物因縁帳」シリーズも、もう七作目。 今作は、仙龍を始めとする鐘鋳建設の男たちの活躍が、 少々、地味だったこと、 春菜の天敵、「パグ」こと、長…
見えざる網 (角川文庫) 作者:伊兼 源太郎 発売日: 2015/09/25 メディア: Kindle版 サスペンス、ハードボイルド、そして、 幼い時を共有した若者の青春小説(?) と、多くの要素が盛り込まれている。 中盤で、黒幕の見当はつき、 黒幕登場のあたりから、少々…
オニマル 異界犯罪捜査班 鬼刑事VS殺人鬼 (角川ホラー文庫) 作者:田中 啓文 発売日: 2014/06/20 メディア: Kindle版 オニマルシリーズの三作目、そして、とりあえずの完結だそうだが、 新シリーズへの導入でもある。 陰陽師と鬼のコンビという、ぶっとび設…
丸の内で就職したら、幽霊物件担当でした。5 (角川文庫) 作者:竹村優希 発売日: 2019/08/23 メディア: 文庫 時々、せつなく、時々、怖く、時々、ハラハラする このシリーズも、もう五作目。 今回は、いよいよ、次郎の兄、一哉の一件が決着する。 主人公のキ…
人形の部屋 (創元推理文庫) 作者:門井 慶喜 発売日: 2014/05/11 メディア: 文庫 かつては、旅行会社で優秀な企画担当社員だったが、 今は主夫業に専念する父親、八駒敬典と、その娘、つばさの 二人が中心となって展開していくおウチミステリー。 (敬典は、”…
カインの傲慢 (角川書店単行本) 作者:中山 七里 発売日: 2020/05/29 メディア: Kindle版 犬養刑事シリーズの五作目。 このシリーズでは、正解の出ないテーマが目立つように なってきた。 今回は、臓器移植と貧困。 事実だけを一つひとつ積み上げ、 謎を解明…
フォックスの死劇 (角川文庫) 作者:霞 流一 発売日: 2013/07/17 メディア: Kindle版 この手のジャンルを、バカミスと呼ぶのだそうな。 バカバカしさは、ギャグや、主人公の口から次々に飛び出す戯言に、 集約されている。 登場人物の名から店の名、地名、そ…
お隣さんは、名探偵 アーバン歌川の奇妙な日常 (角川文庫) 作者:蒼井 上鷹 発売日: 2016/04/23 メディア: Kindle版 郊外に建つマンション、「アーバン歌川」が舞台。 住民のおばあちゃんが探偵役となって、 各家庭の秘密に迫ったり、謎を解き明かしていく連…
准教授・高槻彰良の推察 民俗学かく語りき (角川文庫) 作者:澤村 御影 発売日: 2018/11/22 メディア: Kindle版 テンポの良い、軽快なミステリー。 構えずに読めるところがいい。 怪異現象は、人の手によるものなのか、 それとも、人であらざるものによるもの…
イエロー・サブマリン 東京バンドワゴン 作者:小路 幸也 発売日: 2020/04/24 メディア: 単行本 お馴染みの堀田家の物語も、もう十五作目。 いつもながらの、堀田家の春夏秋冬が描かれる。 ちょっとした、事件とも呼べないことが起こり、 堀田家の面々の、思…